JR西日本 木次線
島根県松江市宍道町の宍道駅と広島県庄原市西城町の備後落合駅を結ぶ81.9㎞の路線。かつては芸備線と合わせて陰陽連絡線として機能していたが、モータリゼーションの進行や伯備線の整備によりその役目を失った。山陰本線と島根県内陸部の雲南市、仁多郡奥出雲町を結ぶローカル線で、出雲横田までは利用客が少ないながらも地域路線として利用されているが、出雲横田~備後落合間は令和2(2020)年度の輸送密度が18と鉄道としての使命を終えていると言っていいような状況である。観光列車「奥出雲おろち号」が運転されているが、車両の老朽化により令和5(2023)年度に運行を終了する予定である。沿線は豪雪地帯であることから、冬季には出雲横田以南が運休してタクシー代行となることが多い。宍道~木次間は私鉄の簸上(ひかみ)鉄道によって大正5(1916)年10月11日に開業され、それに接続する形で国鉄が昭和7(1932)年12月18日に木次線として木次~出雲三成間を開業、昭和9(1934)年8月1日に簸上鉄道を国有化して木次線に編入した。その後も延伸を続け、昭和12(1937)年12月12日に備後落合までが全通した。